ネットソリューション

古典に学ぶWebディレクション

Webディレクターという仕事に就いて25年が経ちました。(年齢はあえて伏せておきますが…)
ふと、高校時代に知った言葉が頭をよぎり、それについて書きたい衝動に駆られました。

1. 戦わずして勝つ(孫子)

それは「戦わずして勝つ」という言葉です。同級生から「孫子の言葉だよ」と教えてもらったことを今でも覚えています。

当時の私は、「戦わずして勝つ?そんなことがあり得るのか?」と、とても驚きました。その後、ずっと「戦わずして勝つ」という言葉が心に引っかかり、実際に孫子を読んでみましたが、難解で理解が追いつきませんでした。

その後、社会人となり、Webディレクターとして働く中で、「キラーコンテンツ」「勝ち組」など、勝負にこだわる言葉に魅了され、自分も「どうやって勝つか?」ばかりを考える日々を送っていました。ネットソリューションという部署で働いていた当時、問題解決の重要性を理解していたにもかかわらず、心のどこかで「勝利」にばかり目が行っていたように思います。

幼い頃から、両親には「石橋を叩いて壊すタイプだ」と言われ、慎重さが臆病さと捉えられていました。負けることが嫌いだった私は、戦うこと自体を避けたかったのかもしれません。

2. 天の時、地の利、人の和(孟子)

そんな私が、後に「天の時、地の利、人の和」という孟子の言葉に出会いました。最初は、この三つが揃って初めて成果を得られるものだと解釈していたのです。それぞれの言葉を別々に捉えていましたが、ある時、ふとした瞬間にこれらの要素が結びつく感覚を得たのです。

「天の時」は自分では制御できないもの。「地の利」は地理的な条件や環境、例えば北海道や日本のような地域に関わるもの。しかし「人の和」だけは、自分の行動次第で周りの人たちと築くことができるのではないか、そう考えるようになりました。

この時、「人の和」を自分がコントロールできるものだと気づきました。そして「地の利」を社内の同僚や仲間たちとの関係と捉え直すことで、より深い理解が生まれました。「戦わずして勝つ」という言葉が、仲間たちと力を合わせ、理想の姿を実現するという意味であると感じるようになったのです。

さらに、「地の利」とは、周りの人たちが抱える課題に対して、自分たちの強みを生かして解決できる可能性を指すのではないか、と考えました。人の和や地の利が整えば、自然と「天の時」も訪れるのではないでしょうか。


私の考えでは、「戦わずして勝つ」とは、仲間との「和」を大切にし、一緒に理想を追求すること。そしてその過程で、敬意と感謝を忘れずに、共に働く喜びを感じることだと思います。
今後も私のWebディレクションに活かしていこうと思います。

ただし、「戦わずして待つ」という受け身にならないように、常に行動し続けることが大切です。これも「兵は詭道なり」(孫子)に通じるものがあるかもしれませんが、その話はまたの機会に。

※この文章は、執筆者個人の見解に基づくものです。

仕事を放り出して、早く飲みに行きたい…。

T.K X@Frencel_ns

Webディレクター
NS事業部公式Xのつぶやき担当として、いつかバズってご褒美をもらいたいなぁと思っています。

好きなお酒と飲み方

ラフロイグ(生涯原液)

mail お問い合わせ

ご覧いただきありがとうございます。
当メディアへのご質問や各事業部へのお仕事のご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

article 過去記事