【Photoshop】人物レタッチの手順と便利なツールをご紹介
こんにちは!
イメージソリューション事業部 レタッチャーのKonです。
9月も後半へ差し掛かり、空気がおいしい季節となりました。
札幌の大通公園では「オータムフェスト」というグルメイベントも開催されており、食欲の秋が本格的に到来しています。
さて、前回はトーンカーブを使用した肌補正について紹介しました。
★トーンカーブを使った肌補正の3つのポイント
① ブラシの硬さや流量は最小限。筆圧も活用しよう。
② 色のバランスを整えよう。
③ 顔の立体感を意識しよう。
今回は、人物レタッチの最初から完成までの作業手順を、私がよく使用するツールとともにご紹介します。
※この記事はPhotoshopを使った作業を前提としています。
[手順 1] 気になる部分を取り除こう
まずは、顔にかかる不要なほつれ毛や、目立つ傷・にきび跡・しわ、目の充血、つむじなどの気になる部分を補正します。
◆使用ツール
- スポット修復ブラシツール
- 削除ツール
- スタンプツール
この工程でよく使用するのが上記の3つのツールです。
スポット修復ブラシ
でにきび跡や傷をなぞるとその部分が自動的に周囲のピクセルで補正され違和感なく修正されます。なぞるだけで綺麗に消える…便利ですね。
削除ツール
もスポット修復ブラシと似た機能ですが、高精度に馴染ませることが出来る印象です。
ただし処理に若干の時間を伴うため、細かな(小さな)キズ・シワ・アホ毛などはスポット修復ブラシでテンポよく削除し、削除範囲が比較的大きい箇所は削除ツールを使用するなどケースバイケースに使い分けています。
スタンプツール
は画像の一部をサンプリングして、他の場所に貼り付けることで不要な部分を消したり、画像内の特定の要素を複製したりすることができます。
個人的には肌にはあまり使用せず、つむじの処理に使うことが多いです。
これらのツールは人物レタッチのみに限らず、レタッチ全般において重宝しています。
[手順 2] トーンカーブで肌の色ムラや凹凸を整えよう
手順1が終わったら、トーンカーブを利用して、クマやくすみを除去していきます。
肌の色ムラや凹凸を整えることによって健康的で滑らかな肌に仕上げていきます。
◆使用ツール
- トーンカーブ(調整レイヤー)
トーンカーブの詳しい使い方については、前回の記事で説明していますので、まだご覧になっていない方はぜひご参考にしてください。
「どこが色ムラなのか分かりにくい…」という方は次の方法を試してみるのがおすすめです。
- 画像を遠目で見る
- 画像を暗くする
アップで作業していると、色ムラを認識しづらいですが引きで見てみるとムラに気づきやすいです。さらに、画像を暗くすると、ムラが一層はっきりと見えてきます。
[手順 3] より滑らかな肌に仕上げよう
最後に以下のフィルタを使って、さらに肌をきめ細かく、滑らかに仕上げます。
◆使用ツール
- ダスト&スクラッチ(フィルタ)
- ぼかし(表面)(フィルタ)
ダスト&スクラッチ
は、細かいノイズや傷を取り除くフィルタです。肌の質感を保ちながら、毛穴やニキビ跡などの細かな肌荒れを除去できます。
使い方は、まず手順2までのレイヤーを複製し、統合レイヤーを作成します。
統合レイヤーが選択された状態で、メニューから「フィルター」→「ノイズ」→「ダスト&スクラッチ」を選びます。パラメータで半径としきい値を調整しながら、適切な値を設定しましょう。
半径:小さめの値は細かい肌荒れを、大きめの値は強い傷を消す際に使います。
しきい値:値を上げるとディテールが強くなります。
このとき、全体の輪郭がぼけてしまいますが、後でマスクで隠すので大丈夫です。肌の質感を保ちながら、肌荒れ部分がなくなるように値を設定しましょう。
ダスト&スクラッチ適用後のレイヤーにマスクをかけ、肌荒れが気になる部分だけをブラシで表示させることで、肌のざらつきを改善することができます。
より滑らかに仕上げたい場合は、ぼかし(表面)
を使用します。輪郭を保持しつつ、平坦な部分をぼかして滑らかにするフィルタで、シワや細かい肌荒れを目立たなくしながら、顔の輪郭や目などのディテールはそのまま残したい時に役立ちます。
メニューから「フィルター」→「ぼかし」→「ぼかし(表面)」を選び、半径としきい値を設定します。
半径:値を大きくすると、平坦な部分がより滑らかになります。
しきい値:値を高くすると、ディテールが残りやすく、低くするとエッジが滑らかになりますが、シャープさが失われることがあります。
ぼかし(表面)適用後のレイヤーにマスクをかけ、必要に応じてブラシで表示させることで、滑らかで美しい肌に仕上げることができます。
希望する仕上がりイメージにあわせて使い分けていきます。
まとめ
人物レタッチの作業手順とよく使用するツールについて紹介させていただきました。
手順3までで基本的な人物レタッチは完了となります。
今回紹介したツールは人物レタッチ以外の作業にも応用できるので色々と試してみてください。
まずは自分の顔写真で手順1~3までを練習してみましょう!
次回はより理想のイメージに近づけるためのレタッチ方法について紹介したいと思います。
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